吉田恵輔監督・脚本の2022年作品。キャストはムロツヨシ、岸井ゆきの、若葉竜也ら。
あらすじ
イベント会社に勤める40代（多分）独身の田母神（ムロツヨシ）。会社の後輩梅川（若葉竜也）がセッティングした合コンに呼ばれ、そこで再生回数に伸び悩むYouTuber優里（岸井ゆきの）と出会う。泥酔した優里を献身的に介抱した田母神。その後も忙しい仕事の合間を縫って優里の動画編集に無償で協力し、二人三脚の動画配信が始まる。
そんな中、梅川が担当した人気YouTuber「マイルズ」のトークイベントが開催される。そこに客として来ていた優里を梅川が見つけ「マイルズ」に紹介したことをきっかけにコラボが始まり、優里の登録者数が激増！さらにニューヨーク帰りのデザイナー村上アレン（柳俊太郎）が編集に加わり、優里は人気YouTuberの仲間入りを果たす。
だが人気と共に田母神から離れていく優里。
ある日、田母神は沸々と湧いてきた優里への怒りがついに爆発。優里の暴露YouTubeの配信を始めるのだった。
相関図
見どころ
この脚本
予想を超えるストーリーで、途中からサイコサスペンスホラー的な展開はハラハラで最後まで飽きさせない。そしてその中で描かれる もがきながら生きる登場人物たちの隠された人間性。原作小説があるかと思いきや監督である吉田恵輔の脚本だった。ほかの吉田恵輔作品も俄然観たくなった。
本作ではYouTuberを題材に現代に生きるオジサンと若者、強者と弱者、虚構と現実を胸にグリグリと捩じ込むように描く。
第32回（2022年度）日本映画批評家大賞脚本賞受賞！
ムロツヨシ✖️岸井ゆきの✖️若葉竜也
このキャスティングは最高だった。
まずコメディのイメージがあるムロツヨシだけど、本作ではスイッチが入って暴走してしまう控えめでお人好しのオジサン役。ずぅーと優里のことを思い続けるこのストーカーオジサンを今回はコメディなしで演じ切っていてよかった。👏👏👏
続いて個人的に大好きな岸井ゆきの。いまや色んな映画に引っ張り凧だけど、本作もパワフルでハジける表現力が最高。＂ケイコ 目を澄ませて＂（2022年）では小笠原恵子の実話に基づく作品で聴覚障害を持ったボクサーという難しい役もこなした彼女。ほんとにシリアスな役も浦安鉄筋家族などコメディドラマだってできちゃうからすごい。👏👏👏
もう一人 田母神と同じイベント会社に勤める後輩社員で梅川葉を演じる若葉竜也。コイツが最後までほんとにクソな奴なんだけどそれをほんとに上手く演っていた！今泉力哉監督の＂愛がなんだ＂（2018年）のダメ男を演じても上手かったけど、今回は仕事をそつなくこなし優里に人気YouTuber「マイルズ」を紹介するチャラい社員役。今回もGOOD。👏👏👏
主題歌「サンクチュアリ」
エンドロールで流れる空白ごっこによる主題歌「サンクチュアリ」は本作用に書き下ろした作品らしくこのストーカーソング！イイ🙆
まとめ
この映画の中で描かれていることは実際にいつ起きてもおかしくない話で痛く共感してしまった。意外とグロい描写もあるので苦手な人は注意！
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