【映画】【ココが見どころ】ビッグ・フィッシュ

映画

アメリカの作家ダニエル・ウォレスの同名小説をティム・バートン監督が映画化したヒューマン"ファンタジー"ドラマ。脚本はジョン・オーガスト、主演ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー他、豪華キャストが出演。2004年公開作品。

あらすじ

主人公ウィル(ビリー・クラダップ)は、父エドワード(アルバート・フィニー)のホラ話を幼少期から聞かされていました。父は過去に起きたできごとを脚色しておもしろおかしく話し、周りの人々を喜ばせていましたが、大人になったウィルはそれにうんざり。

そして自身の結婚式で、何度も聞かされた自分が生まれた日のホラ話(父が川で巨大な魚を釣っていて出産に立ち会えなかった話)を父が披露しているのを聞き、耐えられなくなり父と決裂。いっさい口を聞かないことになります。

それから3年が経ったとき、母から父が病床に臥したと連絡を受けて実家に向かうことになります。

見どころ(ネタバレ含む)

1.主人公が父とどう向き合うか

主人公ウィルが生まれた日、父は仕事で出産に立ち会えなかったという事実をウィルは知っていました。それもあって自分の結婚式で父が披露したホラ話は、ただ事実をはぐらかしているだけだと考えています。そして父が素直に事実を明かさないことをまったく理解することができません。

自分と父は「似てるところがなく、よく知っているけどわかりあえない」と考え、映画の後半まで父と息子はわかりあえないまま物語が進んでいきます。

そして、いよいよ父の死が迫ったとき、ウィルは実家の書斎に残された書類をもとに父の事実を解き明かすため行動に出ます。そこで話を聞きに行くのがこの映画のキーパーソン、スペクターという街に住むジェニファーという女性(ヘレナ・ボナム=カーター)です。

ウィルは、家を空けることが多かった父のことを別宅があって家庭が嫌で帰って来なかったんだと思っています。その理由がジェニファーの存在なんだと考えていました。そのジェニファー本人に驚きの事実を聞かされます。

その結果、

おいおい、なんだよ親父ーー、聞いてないよそんなこと。。なんでそれ話さなかったんだよー。(注:こんなセリフはありません)と思い考えさせられます。なぜなら実際の彼の行動はホラ話なんかよりもずうぅーーーーっと人として立派なことをやってきていて、家族を愛し人々を喜ばせて幸せにしてきたからです。父がみんなに愛されている訳を初めてここで理解します。

ただのホラ吹きだと思っていた父の偉大さに気付くまで映画の中では1時間40分以上かかります。ここから残り約20分、感動のラストシーンに突入!胸がいっぱいになります!❤️❤️❤️❤️❤️

2.過去の振り返りシーンがお見事!

5mの巨人が登場するなどホラ話として盛られたファンタジーな内容を含めて、過去を振り返るシーンの美しさは見事です。さすがティム・バートン!これらのシーンを観ているだけでもすごくわくわくします。

お見事1つ目:華やかな過去の振り返りシーン

父エドワードの若かりし頃をユアン・マクレガーが演じているので、ユアンが登場するシーンはとても華やかです。

おそらく時代は60年代〜70年代のアメリカという設定だと思いますが、中でも個人的に好きなのは①サーカスのシーン、②水仙の花の中でのプロポーズシーン、ほかにも華やかなシーンがたくさん登場しますがこの2つは特にティム・バートンならではの映像美で華やかに描かれていて大好きです。

あ、サーカスでネコが高いところから飛び降りるシーン、好きです。ドラムロールが入って「どぅるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる・・・」、で「にゃぁぁぁぁーーっ」て言って下で構えている豪華なクッションの上に降りる!そして「ててーーーん!」全然すごくないよーーー!この大袈裟な感じ好きです。

お見事2つ目:キャストの繋がり

この映画のキャスト、現在の父アルバート・フィニー → 若い時の父ユアン・マクレガー。そして現在の母ジェシカ・ラング → 若い時の母アリソン・ローマン。これが見事にハマっていてここまで過去と現在を違和感が無く観られる映画はそうそうありません。そして現在と過去の父母、それぞれの相性ももちろんピッタリです。

この映画公開の年、ユアン・マクレガーの年齢は31歳。そして若い時の父として18歳の役を演じています。なので、歳を聞かれ「18歳」と答えるシーンがありますが、そこでいやいやいやいやキミ18歳じゃやないよね、と、なります。

しかし!!

そんなこともユアン・マクレガーの笑顔でなぜか説得されてしまいます。(うんうん18歳だ)

3.ほかにも魅力いっぱい(マリオン・コティヤール、ダニー・エルフマン…)

この作品では主人公の妻という控えめな役どころながら、マリオン・コティヤールの魅力にわたしはハートを鷲掴みされてしまいました。なんでしょうか、微笑んだ時のやさしい表情の美しさと色っぽさ。この笑顔を観られただけでもちょっと得した気分になります(→ 完全に男目線の感想です、すいません)。

そして音楽はダニー・エルフマン。ティム・バートンお気に入りのこの人が作る楽曲がファンタジックな映像とマッチしていてすごくよかったです!

あとサーカスの団長役ダニー・デヴィート、ウィルが立ち寄る街スペクターで暮らす詩人役スティーヴ・ブシェミ!名優がいい味を出しています。

もう一人、巨人カールは実在!カール役はマシュー・マッグローリー。実際の役者が演じているだけにめちゃくちゃ迫力がありました。が、32歳の若さで亡くなったんですね。悲しい。。

最後に主人公のウィル役ビリー・クラダップ。ホラ吹きの父に対して息子は現実思考のジャーナリストという役、前に出すぎない感じがよかったですね。

まとめ

長い間おたがいを理解できなかった父と息子の打ち解けあうまでの様子をティム・バートン監督がファンタジックな映像で描いた感動作。ティム・バートンファンはもちろん、そうじゃなくてもおすすめできる作品です。

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