【映画】【ココが見どころ】ルームロンダリング

映画

2018年公開の片桐健滋の初監督作品。主演池田エライザ、オダギリジョー。

この映画についてわたしが思う見どころと感じたことを率直に書きます。

あらすじ

主人公の八雲御子(池田エライザ)は幼くして父を亡くし母も失踪。そして18歳の時、育てくれた祖母(渡辺エリ)が亡くなりとうとう一人になってしまう。祖母の葬儀の日、叔父の吾郎(オダギリジョー)が突然やってきて「おまえの面倒は俺がみる!」と言って引き取られることに。

御子は幽霊が見えるという特殊能力を持っている陰キャな少女。そして吾郎は訳あり物件専門の不動産屋。コミュニケーションが苦手な御子にとって、吾郎の仕事の手伝いとして訳あり物件の履歴を帳消しにする(ルームロンダリングの)ために住まいを点々とするのは都合がよかった。

当然、居住する先々で幽霊と出会うことに。。。

見どころ

1.ロケ地のセレクトがGOOD

映画の見どころ紹介でいきなりロケ地というのもおかしいかもですが、とにかく映画全編通じてロケ地のセレクトがとても良くて絵がカッコよかったです。吾郎(オダギリジョー)が経営するイカヅチ不動産なんて昭和を感じてすごくよかったですねー。この昭和レトロスポットにオダギリジョーが立つとこんなに絵になるのかと感心。撮影協力には"吉祥寺商店街"とエンドロールに出ていましたが、イカヅチ不動産のロケ地は"荻窪"のようですね。あと御子が歩く世田谷区赤堤の東急世田谷線の線路沿いのシーンもよかったです。

なにより一番よかったのは吾郎がタバコに火をつけて"お富さん"を口ずさみながら、御子が入居することになった古いアパートから出てくるシーン。カッコよすぎ!"死んだはずだよ♪お富さん〜〜♪"

2.オダギリジョーと渡辺えりの存在感

この映画は二人の演技力でとても魅力的な作品になっています。オダギリジョーのその醸しだす雰囲気が全編通じて映画を作っているし、役ともハマっていてよかった。そして渡辺えりは演じるシーンはすごく短いのに存在感がすごい。はじめに登場する葬儀のシーンなんて遺影だけなのにすごい存在感です。

あ、パンク幽霊公比古(キミヒコ)役の渋川清彦もすごくよかったですね。

言いたいこと(ちょっとネタバレ)

."池田エライザ"について

忘れていません。良くも悪くもこの作品、主役は池田エライザということです。

もちろん、圧倒的にカワイイので視覚的にわたしの目を飽きさせませんでしたし、映画の冒頭に出てくる下着(部屋着?)姿のシーンを観て満足感を得ているのは間違いありません。

ですが、この映画は人の成長と変化を描いた作品だと思うんですよ。

なので、どうにか前半で「この主人公は"陰キャ"なのです」ってことをしっかりと印象付ける必要がある!当然ですが池田エライザというこのビジュアルの少女が"陰キャ"という違和感も払拭しておくことも必要なのです。

それなのに、

それなのにその印象付けが弱い!そしてあろうことか映画が始まって10分そこそこでエライザに豊満なカラダを見せつけられます!正直わたしはそのカラダに目を奪われてしまい、どんなにボソボソ喋ろうがヘッドホンで人との会話を遮断しようが"陰キャ"どころか"エロ可愛い少女"としか観るコトができなくなりました。(しかも見返したくなってそのシーンを戻して3回観ました)

下着姿のシーンをカットしろなんて言うつもりはもちろんありません。むしろ「ありがとうございました」と言いたい。

しかし!

映画的には、少女が霊との(あと人との)出会いを通じて成長して陰キャ・コミュ障から脱皮して明るくなるストーリーなのだから、脱皮後にこのシーンを入れてくれてたらよかったのにとつくづく思います。それまではそのカラダは封印してしっかりと陰キャを演じてもらいたかった。そうすればもっと感情移入できて、もっといい作品になったんじゃないかと思います。

2.ラストシーンについて

あと気になったのはラストシーンからエンドロールに繋がる部分です。

エンドロールでパンク幽霊公比古の「ヘバ!GOODBYE」が流れます。それはイイ👍のですが、そこに繋がるラストシーンは、イカヅチ不動産でラジカセに公比古のデモテープをセットしたあと、御子が「Fxxkin'THANK YOU、キミヒコ!」と言ったあとに再生(プレイ)ボタン押して「ヘバ!GOODBYE」がジャーンと流れてエンドロールでいいじゃ無いですか!

それなのに、なぜか、

再生(プレイ)ボタンを押したあとに場面が切り変わり、ほんわかした曲が流れ、途中で登場して仲良くなる亜樹人と御子が仲良く引っ越しするシーン(シーン自体は好きですが)に。そして到着した新居で二人並んだ姿からカメラを引いていっての「ヘバ!GOODBYE」エンドロール。。。

え!!!つながりが途切れてしまって「ヘバ!GOODBYE」が公比古の曲なのかもわからなくなってしまってるし。

もちろん、二人仲良く引越しするシーンは御子の変化を象徴するシーンだから大事なのはわかる。だけどさ、それならイカヅチ不動産のシーンの前に持ってきてもよかったんじゃないですか!そしてやっぱり、冒頭の下着姿は。。その変化した印象が薄れるんだよー。(また言ってる)

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