【映画】五月のミル(原題:Milou en mai)が最高だった。

映画

「死刑台のエレベータ」の巨匠ルイ・マル監督の1990年フランス・イタリア製作のコメディ映画。

あらすじ

フランス南部の田舎町で長男のミルと暮らす裕福なヴューザック夫人が心臓発作で急逝。

ときは1968年5月、五月革命勃発で社会は大混乱。その最中にミルは家族や親戚を呼び寄せたが、みな母の死よりも遺産相続や政治の話に夢中だった。家族からは母と暮らしていた実家売却の話も持ち上がりミルは激怒。さらに遺言書が見つかり使用人のアデルが財産の1/4を相続することになる。そんな矢先に葬儀屋までもがストライキに突入してしまった。果たして無事に葬儀は行えるのか?

スタッフ・キャスト

監督ルイ・マル
脚本ルイ・マル
ジャン・=クロード・カリエール
製作ルイ・マル
撮影レナード・ベルタ
音楽ステファン・グラッペリ
編集エマニュエル・カストロ
美術ウィリー・ホルト
フィリップ・トゥルル
衣装カトリーヌ・ルテリエ
役名キャスト役柄
ミルミシェル・ピコリ主人公、ヴューザック夫人の長男
ヴューザック夫人ポーレット・デュボストミルの母、映画冒頭で心臓発作で急逝
ジョルジュミシェル・デュショソワミルの弟(元新聞記者)
カミーユミウ=ミウミルの娘
クレアドミニク・ブランミルの姪
アデルマルティーヌ・ゴーティエヴューザック夫人・ミルの使用人(ミルとデキている)
リリーハリエット・ウォルタージョルジュの後妻
マリー=ロール・ムニエロゼン・ル・タルククレアの恋人
フランソワーズジャンヌ・エリーカミーユの娘(長女)
ダニエルフランソワ・ベルレアンカミーユの幼馴染、公証人
ポールユベール・サン=マカリーカミーユの夫
ピエール=アランルノー・ダナージョルジュの息子
グリマルディブルーノ・ガレットピエール=アランをヴューザック家に送り届けるトラック運転手
レオンスマルセル・ボリエヴューザック夫人・ミルの使用人
双子ベンジャミン&ニコラ・プリウールカミーユの双子の息子

相関図

登場人物が多いので相関図↓

見どころ

時代背景

初めてこの映画を観た当時は時代背景も分からずに鑑賞したので、今回アマプラ配信をきっかけに時代背景をチェックしたところ、そもそもこの映画には重要な時代背景があった。

この映画の舞台は1968年5月の南フランスの田舎町。のちに五月革命と呼ばれた反体制運動がパリの若者を中心に勃発して警察と衝突。学生運動から始まったその運動は労働者のストライキに発展。最終的に1,000万人規模にまで膨らみ、環境汚染に反対した若者による工場占拠やガソリン不足にも陥った!地下鉄、バス、郵便などフランスの社会機能は停止する事態となり、さらに当時の大統領(ド・ゴール大統領)が国外に退避したというニュースも飛び込んできた。まさに大混乱の真っ只中。それがパリからじわじわと田舎町にも広がりつつあった中で起きた家族の話だった。

ミルが家の近くを流れる川でザリガニを捕まえる有名なシーン。めちゃくちゃインパクトのあるこのシーンも単なる面白シーンじゃなかった。当時、工業化による河川汚染が進行し社会問題になっていて、ミルが暮らすのどかな田舎の風景が侵されているという重要な描写になっていた。(実際、終盤に汚染によって川の魚が死にプカプカ浮かんでミルが激怒するシーンもしっかり入っている)

自然・音楽・ユーモア

そんな時代背景の中で裕福なヴューザック夫人が亡くなったことで起きる相続争い。そもそもそんなことやってる場合じゃないだろ!って話なんだけど人間ってヤツは…。

ここで世の中の争いごとなどわかるはずもない子供の無邪気な会話がホっとさせてくれる。カミーユの11歳の娘フランソワーズが、亡くなった祖母(ヴューザック夫人)に話しかけるシーンは秀逸!

ベッドに横たわる遺体の耳元で「今、天国、地獄どっち?」「地獄ならまばたきして」

イイ!!

他にも彼女の素朴な問いかけが散りばめられていてピリついた状況をなごませる。このフランワーズを演じた子役ジャンヌ・エリーはカミーユを演じたミウ=ミウの実の娘だそうで、実際の親子共演だった。

そしてなんと言っても舞台となった南フランスの田舎町が美しく、豊かな自然の中でのピクニックするシーンはルノワールの絵画のような情景!そこにフランスのジャズ・ヴァイオリニスト、ステファン・グラッペリの軽快な音楽が絶妙に融合する。

美しい女性たち

登場する女性は全員美しいけど、特にミルの姪クレアを演じたドミニク・ブランとその彼女マリー=ロール・ムニエを演じたロゼン・ル・タルクが特に美しい!

さらに二人とも美しいおっぱいを堂々と披露してくれる。感無量です。

まとめ

ということで、本作は社会が混乱した中での母の死をきっかけに集まった家族の相続の話ではあるけど、最終的には社会の混乱がひと段落し、無事に葬儀を終えて家族はそれぞれ来た場所に帰っていく。ミルは一人屋敷に残り、亡くなった母と軽快な曲にのせてダンスを踊るという空想シーンでエンドロールとなる。何故だかすごく後味がいい映画に仕上がっているのがすごい!

ルイ・マル監督(1952年10月30日-1995年11月23日)も主演のミシェル・ピコリ(1925年12月27日-2020年5月12日)も、ヴューザック夫人を演じたポーレット・デュボスト(1910年10月8日-2011年9月21日、享年100歳!)も亡くなってしまっているけど。こうして作品が残り鑑賞できる喜びを噛みしめながら終わりたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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