【映画】【ココが見どころ】メイキング・オブ・モータウン

映画

1959年にアメリカで創立。大ヒットを連発した伝説のレコードレーベル”モータウン”の創立者ベリー・ゴーディに密着して製作されたドキュメンタリー映画。2020年公開作品。

見どころ

1.とにかく顔ぶれが豪華

冒頭からベリー・ゴーディとともに登場するスモーキー・ロビンソンを筆頭にダイアナ・ロス、マービン・ゲイ、スティービー・ワンダー、マイケル・ジャクソンなどそうそうたるスターが登場します。現在のインタビューに加えて当時の貴重映像が観られるだけでも観る価値あり。

2.ヒット連発の理由、そうかこうなっていたのか

(1)スター製造工場

スターたちがよくこんなに集まったと思うかもしれませんが、この映画を観ると実はスターが集まったというよりもベリー・ゴーディー率いるモータウンレコードが彼らをスターに押し上げたってことがわかります。まさにスター製造工場!

ビジネスセンスと強いこだわりを持ったベリー・ゴーディーが、自動車のフォードに勤めた経験を活かし、徹底した品質管理で市場拡大と大量生産を音楽業界で実現します。

モータウンの作品は黒人のみならず白人をも虜にし、ヒット曲を連発することでさらに有能な人材が集まってくるという相乗効果を生んでいました。またモータウンという会社には白人、ユダヤ人、女性(しかも管理職)も働いており、そこにはゴーディーの卓越した感性が表れていると思います。

(2)じゃあ製造工程は?

どのように実現したのか。映画の中では いくつも出てきますが印象的なものを2つを挙げます。

①A&R(Artists and Repertoire(アーティスト・アンド・レパートリー)の略)

アーティストにどんな曲で売り出すかを徹底的に練り上げ、楽曲はスモーキー・ロビンソン、ホランド=ドジャー=ホランドら優秀なソングライターによって製作。それを卓越した技術を持ったジェームス・ジェマーソン、ロバート・ホワイトら超一流のスタジオミュージシャンによる演奏で味付け。そこに印象的なイントロを加えて人々の心を鷲掴みにする!

②マナー指導

モータウンでスターを目指すアーティストの多くは貧しい家庭の出。そこでスターとしての品格を身につけるため、マナー指導係を置いて動作や立ち振る舞いの指導を行うという徹底した品質管理!

さて、マナー修得に一番時間がかかったのは誰だったでしょうか。それは観てのお楽しみです。(ヒント:有名な女性3人組のセンター、のちにソロで活躍した人)

まとめ

ベリー・ゴーディ、スモーキー・ロビンソン仲良し好々爺こうこうや二人のむかしばなし形式で話が進んでいきます。(笑)最初から最後までアットホームな雰囲気が続きます。

しかし、功績が偉大過ぎるせいもあって最後まで飽きずに観ることができます。R&B好きならマストで観るべきですしR&B好きじゃ無くても、次々と出てくるスターたちの当時の貴重映像と珠玉の楽曲の制作風景を観ることができるので絶対楽しめるはず。

ヒットを連発していたモータウンレコードのしくみが時代背景も交えて詳しく語られており、よくできたドキュメンタリー映画です。

個人的には・・・

個人的にはR&Bを聞くならモータウンよりもアトランティックレコードでしょ、と思ってました。大学時代に初めて聞いたアトランテックリズムアンドブルース(1947-1974)という7枚組のコンピレーションアルバムに衝撃を受けてソウルミュージックにどっぷりとハマった経験があるからです。(いまだに愛聴してます)

モータウンの楽曲ってどうも洗練され過ぎて型にハマっている感じが、ちょっとソウルが欠けてるよね、なんて思っていました。

しかし、このドキュメンタリー映画を観て気付かされたのは、公民権運動のさなかソウルが欠けようが白人への迎合だと言われようが人種を超えて好まれるヒット曲を作ってスターを世に送り続けた結果、黒人の価値を大きく向上させたんだってこと。それがベリー・ゴーディーのしたたかさであり黒人社会にとっての大きな功績だったんだと!

以上です。最後までご覧いただきありがとうございました!

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