花沢健吾の同名コミックが原作のゾンビ映画。監督は佐藤信介、主演に大泉洋、有村架純、長澤まさみ、2016年公開作品。R15+指定。
あらすじ
主人公の鈴木英雄(大泉洋)は35歳の漫画家アシスタント。20歳のときに新人賞を受賞していたが、それ以来パッとせず、連載を夢見て何度も出版会社に自身の作品を持ち込むがことごとく採用されない日々。同棲している1つ年下の徹子(片瀬那奈)にも愛想を尽かされ、家を追い出されてしまう。
数日後、彼女からお詫びの電話が入るが彼女の様子がおかしい。自宅に向かった英雄が見たのは謎のウイルスに感染しゾンビ化した徹子だった。徹子は英雄に襲い掛かり揉み合いになるが、英雄の新人賞のトロフィーが後頭部に刺さり徹子は動かなくなった。
英雄は家を飛び出すが、街はZQN(ゾキュン)と呼ばれる感染者で溢れていた。
逃げる中、政府職員 千倉(風間トオル)、女子高生比呂美(有村架純)とタクシーをつかまえて街を出る。しかし腕を噛まれていた千倉が車中で発症しZQNに!タクシー運転手も餌食になり、タクシーは事故って横転。なんとか一命を取り留めた英雄と比呂美は、SNSの情報から標高の高い場所では感染しないという情報を知り、富士山を目指す。
比呂美の首には新生児に噛まれてできた傷があった。道中、比呂美に異変が起き、唸り声をあげる比呂美。感染したように見えたが片目だけがZQN化し英雄を襲うことはなかった。そして意識が朦朧とした半感染状態となった比呂美をショッピングカートに乗せて英雄は旅を続ける。
富士山近くのショッピングモールに到着したふたり。英雄はうきうきと革ジャンを試着していたがZQNとなった店員に襲われる。そこに現れた元看護師の藪(長澤まさみ)に助けられる。ショッピングモールには組織化された人々が生活していたのだった。
見どころ
冴えない主人公が大活躍するあたりはコミック原作ならではだと思いますが、ゾンビ映画の王道とも言えるショッピングセンターでの攻防は見応え十分です。もちろん人間模様もしっかりと描かれます。
96発の戦い!
もともと漫画家を目指していながらクレー射撃が趣味という英雄。猟銃所持許可を受けて散弾銃を所持していた。仕事上全く役に立たなそうな趣味が、謎の感染症蔓延により開花して大活躍するさまは爽快です。
ZQN相手に散弾銃をぶっ放すラストシーンは最高ですね。
そうです。散弾銃なんですよ。弾をこめるのは2発ずつ。これがまさに日本発のゾンビ映画だと思います。銃規制も騒がれていますが簡単に銃が手に入るアメリカとまったく違う。
だって、アメリカのホラー作品だとガンマニアが現れて、部屋の壁一面にずらりと並んだ銃を見せられるシーンとか、逃げる途中でガンショップを発見してそこでしこたま銃を手に入れて撃ちまくるシーンとかとにかく大量に銃を目にしますが、日本ではそんなこと絶対ナイ!
日本で生活していたら銃を目にすることないでしょ。街に熊が出たときに"猟友会"の人たちがニュースで映った時くらいで。
この映画では銃を使うのはラストシーンまで温存されます。それって日本人の感覚としては現実的だし、日本ならではの映画に仕上がっているという点でも大正解!だと思います。
走り高跳びをするZQN!
この映画で登場するゾンビはZQN(ゾキュン)と呼ばれ、ZQNとなった感染者は生前の生活を引きずった状態でZQN化します。なのでさまざまな特徴のあるZQNが登場しコミカルにも描かれます。
が、"R15+"だけあってZQNの特殊メイクと格闘シーンは結構なグロさです。この作品ならではの目がグルンとした感じとか、これって原作(漫画)がそう描かれているようですね。
登場人物のなかでも元陸上選手で走り高跳びをするZQNが怖すぎる。
見た目の怖さもさることながらZQNとなったことで身体能力が増し、さらに毎日毎日走り高跳びを続けていることでありえない跳躍力を使ってきます。怖いよーー!
そして無表情。。。怖すぎるよーーーー!
ちなみにこの映画、韓国ロケをしていてスタッフやキャストに多くの韓国人が参加したようですが、この走り高跳びZQNも韓国の役者さんが演じているそうです。
カーアクション!
あ、それからこの映画で忘れてならないタクシーで高速道路を走行中に運転手が感染して暴走、それから激しくクラッシュするシーンがあるんですが、このカーアクション、大・大迫力です!
これもやはり日本で実現できないことを韓国ロケでやってのけたと思うと、爆発物などの規制も日本に比べて少ない韓国ロケの効果だし、さらに特殊効果はなどもアベンジャーズなどハリウッド映画にも携わっている韓国企業"デモリッション"が参加している効果も大きいと思います。
有村架純と長澤まさみ
英雄が道中で出会うの高校生比呂美が有村架純。ショッピングモールで助けられる元看護師薮が長澤まさみ。世の中がZQN(ゾキュン)で溢れ、多くの人が被害に遭っている世の中、逃げる道中で出会うのがこの2人って!
そんなはずないよーー!!奇跡すぎるよーーーー!まぁ、映画だからしょうがないか。
とにかく二人ともめちゃくちゃ可愛いです。ハイ。
まぁ、この映画では半感染状態となった比呂美(有村架純)の活躍シーンがほぼ無いので、続編に期待したいところですね。同じキャストを揃えてぜひ韓国ロケで続編の製作をお願いしたい!
まとめ
正直なところ、前半〜中盤の英雄と比呂美のイチャイチャシーンあたりでちょっとウンザリして観るのをやめようかとも思いましたが、
しかし!その後のまさかの展開。そしてショッピングモールに到着してからのZQN(ゾキュン)との戦いは目が離せません。ゾンビ映画好きならおすすめできる大迫力の日本映画なので是非最後まで観てほしい。
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