【映画】【ココが見どころ】 シング・ストリート 未来へのうた

映画

『ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督の半自伝的青春映画。2016年公開。

ジョン・カーニー監督は1978年生まれ。映画監督になる前は実はプロのミュージシャンだったという経歴。だからこその音楽愛いっぱいの作品です。

あらすじ

舞台は1985年のアイルランド、ダブリン。主人公コナー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)の父は不況で失業中。家庭の雰囲気は最悪な状況の中、学費の負担を減らすために公立高校に転校させられる。さらに転校先ではいじめに遭い学校生活でも暗雲が立ち込める。

彼を勇気付けるのが音楽好きの兄ブレンダンから見せられるミュージック・ビデオ(MV)。最高にかっこよくて心を奪われる。

そんな中ヒロインのラフィーナ(ルーシー・ボーイントン)に出会い一目惚れ。

ズキューン!!

バンドをやっているとウソをつき、今度自分のバンドのMVに出てくれと誘って電話番号を聞き出す。そこからバンドのメンバー集めとバンド活動が始まる。

見どころ

1.音楽が最高!

ヒロインのラフィーナから電話番号を聞き出すシーンで、バンドをやっているなら最近ラジオで流れてるa-haの曲、歌ってみてよとせがまれて恥ずかしそうにTake On Meを歌う。彼の歌を聞いた彼女がノートに電話番号を書く。聞き出せた主人公コナーのテンションは最高潮に!この最初の盛り上がりシーン、、、

バックに流れる音楽を含めて、このワクワク感、、、最高です。

続いて、晩ごはんの食卓でテレビから流れるミュージック・ビデオがデュランデュランのRio!当時の勢いが感じられて、ここからググッと一気に80年代に引き込まれます。

コナーは出会った時からラフィーナにぞっこんだが、ラフィーナには彼氏らしき人物エヴァンの存在が。一歩踏み出せずにいるコナー。そんな彼に兄のブレンダン(ジャック・レイナー)が名言を放ちます。エヴァンがカーステレオでジェネシスを流していたという事実を聞き、

「敵じゃないな。フィルコリンズを聴く男に女は惚れない。」

出た!名言!(笑)。音楽が最高と書きましたが、最初から最後までこのアニキも最高

2.夢がいっぱいに詰まっている

ダブリンに住む普通の(いやむしろダサい)高校生が彼女を落とすためにバンドを始めて、モデルとして売れたい彼女と一緒に憧れの街ロンドンを目指すストーリー。とにかく現状を打ち破るために必死にもがいてちょっとずつ成長していく姿がいちいちほほえましい。

そして兄ブレンダンからロンドンのミュージックシーンで活躍する華やかなバンドのレコードを宿題だと渡されると、聴いた翌日に完全にそのバンドになりきって登校するコナー。日々の変身ぶりが愉快でかわいらしい。

そんな愉快なシーンなのになぜか不思議と涙がこぼれてしまいます。私だけなんだろうか。自分の青春時代を投影して懐かしさからの涙なのかな。自分でもよくわかりません。

コナーの誘いでバンドに入ったメンバーはみんなそろってイケてない学校生活を送っている。だけどバンド活動をしているときは輝いて充実。家族もロンドンから入ってくる最先端の音楽によって不況による苦しさや重圧からいっとき解放されて、ほんとうに笑顔になる。だから音楽には人々を変える力があるんだ。不況の真っ只中だってキラキラと光り輝く世界を夢見て突っ走ればいいじゃん!この映画から聞こえたメッセージ。

まとめ

ジョン・カーニー監督世代ならば、完全にタイムスリップして青春時代の心の動きを思い出させてくれること間違いなし!

世代が違っても家庭や学校に問題を抱えながら、恋と音楽にときめいて没頭して突っ走る主人公に忘れかけていた何かをきっと気付かせてもらえるはず。

コメント

タイトルとURLをコピーしました